#洗い張り #着物
また、一つ季節が変わろうとしている今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日も清水屋ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
当店での悉皆業の仕事の内容や、日々の出来事を綴りながら、更新中でございます。
お客様の着物ライフの手助けに、微力ながらもお役にたてれば幸いです。
さて、今日は着物の洗い張りのお話ですが…。まず、どんな時に必要な作業なの?となりますが…簡単に説明しますと、自分に合った寸法に着物を仕立て直しをする際に、着物を全部解いて反物の状態に戻し洗剤で水洗いする作業になります。
左から写真は、着物を張って、まずはたっぷりと水を含ませた状態です。衿の部分、おくみ、身頃、袖と離れないように白い糸で繋いでいます。
中央写真は洗浄の様子です。洗剤含ませたブラシで隅から隅まで手洗い、ブラシでこすりながら汚れを落としていきます。
右写真、そして最後にもう一度水洗い、洗剤をすすいで、伸子張りである程度生地の幅を整えて乾燥させます。乾燥後に湯のし機にて生地のしわや元の寸法すじあとを、きれいに伸して洗い張りの作業は終わります。
写真着物は20年くらい前の附下で、生地の状態も良く、洗い後はキラキラと輝くように絹が蘇ったように感じました。そして仕立直し…そして新し方のもとへと着物が受け継がれることになります。
最近は洗い張りはせずに、部分的な寸法直しの作業も増えてきております。着用できるようになるならば、その作業だけでも十分なのですが、もし、この一枚はという大切なお着物の場合は洗い張り+仕立て直しをお勧めいたします。
正絹に水洗い(洗い張り)はドライクリーニングだけでは出せない正絹ならではの生地の輝き、風合いが蘇る事例が多くございます。そして、やはり寸法のくるいもなく、仕立てやすくなり、仕立職人の方の仕事がしやすくなり、その結果きちんとしたものが仕上がってくるといううことに繋がってくるのだとも思います。
着物は、お手入れや保管のしかたで何十年でもお召になれる衣装です。これからも皆様の素敵な着物ライフをサポートできたらいいなと思っております。
本日も最後までご愛読ありがとうございました。
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